桜の下で ~幕末純愛~
あがらない?あがらないって…家の中に?

「お母さんっ。家にあげるの?へ…平気?」

つーか、あり得ないよ。

「平気よ。お母さんのカン。お父さんに導かれたんだから」

何だその理屈。

導かれたって、んな訳ないじゃん。

「もうっ。桜夜は心配しすぎよ。さっ、沖田さん、どうぞ」

いやいや、心配しなさ過ぎでしょ、お母さん。

その自信はドコからくるのか教えてほしいよ。

あぁ…あげちゃったよ。

歴史マニア、ついてったよ。

う…私も入らなきゃダメ?だよね…。

つーか、私んちだし。

美沙子に続く沖田を見つめる。

「はぁぁ~。お母さん、ありえないよ。」

行くしかない…か。

渋々、沖田との距離をとりながら家に入った。
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