金魚玉の壊しかた
一瞬、

何が起きたのか見えなかった。


遊水の手元が動いて、刀を振りかぶっていた男が弾き飛ばされ、

腹を押さえて膝を突き、夥しい血を吐いて倒れ込んだ。


「馬鹿な!? 竹の竿で殴られた程度で──」


刀を構えた他の男たちが目を見張って、腰を低く落とした体勢で再び両手に竿を構えていた遊水が低く笑った。


「残念だったねェ、こいつは竹の竿に似せた細工が表面に施してあるだけで、先は竹じゃあなくッてね」


ビュッ、と遊水が竿を振った。

棒術だろうか。明らかに何かの型のような洗練された動きだった。


「俺の知り合いのカラクリ鬼之介って奴が勝手に改造しやがった特性天秤棒で、先に金属が仕込んであるんだよ。
当たったら怪我じゃあ済まねえぜ」


武器の話と、遊水の動きとで、男たちの顔色が変わった。
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