金魚玉の壊しかた
「幸せにはなれねえよ」


凍りつく私に向かって、彼は白い顔を泣き笑いのような表情に歪めて言った。





「亜鳥は仇のもとに嫁ぐんだから」





さわさわと、ススキの群が優しく揺れていた。


それが、私が最後に聞いた遊水という名の男の言葉だった。
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