金魚玉の壊しかた
そうして私は今、
一人、寝所で初夜の相手を待って──


ぱしゃん、と水音がした。


寝所の飾り付けの中に、水の満たされた器が置かれていた。

私はそろそろと立ち上がって、暗い灯りに照らされたその器の中を覗き込んだ。





小さな赤い魚が、泳いでいた。





長く見事に伸びた、優美な鰭の金魚だった。





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