鏡の中のアタシ。
「アタシね、さっきここに来たときから、色んな事を思い出してたんだよねぇ。」
今日公園に付いた時から、里菜は、雄也との思い出の場面が頭の中に甦っていた。
里菜にとって“ここ”は、思い出が、たくさんありすぎる場所だった。
「でね、あの後やっぱり結構キツかったじゃん?けど、出会わなければ良かった。とは、いまだに思わないんだよね…」
里菜は、雄也と別れた後、冬になって、美緒と元気に遊べるようになるまで、毎日泣きながら過ごしたのだった。
毎日、自分の過去を責め、雄也を想い泣いていた。
それでも一回も思わなかったのは、雄也と出会った事だった。