鏡の中のアタシ。
結局2人は、人気上映中だったラブストーリーを、雄也の「女の子は、ラブストーリーの方が好き」って意見どおりに観た。
まぁ本当は里菜が戦争物が好きだなんて、雄也が知るはずも無い話しなわけで…。
映画を観おわった2人は、近くにあったパスタ屋に。
これも雄也が「里菜チャンのイメージにピッタリ☆」と決めて、里菜が笑顔で応えて入ることにした。
そんな風に決めないでよ…
里菜には、それが言えなかった。
自分でそう仕向けているんだ、言えるわけがなかった。
パスタ屋に入り、映画の感想など話し込んでいると、急に雄也が黙りこんだ。
「雄也クン…?」
「…っ、里菜チャンさえよかったら俺と付き合ってくれないかな!?」
「ダメかなぁ?」
「…雄也クンが、そぉ言ってくれるなんてビックリしちゃった。少し考えさせてもらっていいかな?」
「うんっ!俺焦らないから!!返事待ってるから!」
雄也は、伝票をつかむと、ゆっくり考えてねっ!と、最後に里菜に伝え、恥ずかしそうにバタバタとパスタ屋をあとにした。