鏡の中のアタシ。



「…………」


里菜は、固まってしまった。
どうしていいかも、この展開もよくわからなかった。

美緒に視線をおよがすが、美緒も首をかしげるしかなかった。


「俺、謝らなきゃいけない事があって…」

「あの…とりあえず、みなさん入りますか?」

大地が深刻な顔で話し始めたが、ここは里菜の家のマンションの前だ。
こんなところにいては、と思い里菜は、みんなに家へと促した。

「いやっ…いいよ…」

「ううん、お願い。」

大地は遠慮したのか断ったが、里菜はそれじゃ困ると、みんなを部屋へ案内しようとした。

「いつまでもエントランスにいるわけには、いかないじゃない?」

「………」

美緒も里菜に続いたが、大地達は顔を見合せて、首を縦にふらなかった。



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