鏡の中のアタシ。


みんなに、飲み物が行き届いた頃合いを見計らって、大地が座りなおした。

それをみていたみんなも、静かになり、大地を見た。

里菜と美緒も、その空気に飲まれ、緊張し始めていた。

「あんな態度とって、本当にごめん。」

再び大地は、里菜に頭をさげて謝った。

《あんな態度…?》

里菜にとって、大地に“あんな態度”と言われるような態度をとられたのは、大学でだけだ。

だからこそわからなかった。

なんでいまさら、わざわざ会いに来てまであやまってくれるんだろう…?

「う、うん…」

里菜は、とりあえずうなずくぐらいが精一杯だった。


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