鏡の中のアタシ。
「ごめん、大地クン。話が見えないや…。どうゆう事?はっきり伝えて欲しい。」
遠回しに話してる様にしか感じない大地の話に、しびれを切らした里菜は、ついに話の核心を求めた。
「実は…。…俺らこないだフットサルやっててさ、居たんだよ。たまたまあの公園に。」
大地が言う“あの公園”が、いつもの公園な事はすぐ気がついた。
なかなか進まなかったパズルが、一個のピースをきっかけに、一気に埋まっていくような感覚だった。
美緒も気付いているようで、里菜の手を握る力が強くなった。
このタイミングで、この話で、あの公園なら、美緒と話していた話をたまたま聞いていて、今に至っている事は明らかだった。
ただ一個だけ。
里菜には、どうしても気になった事があった。
「………俺ら?」
“俺ら”
その中に、あの人は…
【雄也】は含まれているのだろうか?