鏡の中のアタシ。


「雄也も謝りたがってる。今日も本当は一緒にくる予定だったんだ。けどこいつに気ぃつかって…」

そぉ言いながら大地は、明日香をみた。

明日香もそれに気付き顔をあげる。

「けど、雄也サンは、謝りたいと思っていると思うんです。」

明日香はそう続けた時、里菜の目から静かに涙が流れた…。


「…明日香チャンは、雄也の新しい彼女?」

涙をぬぐい、軽く目頭を押さえてから、里菜が明日香に話掛ける。


「昔の女の事でも、こんなに必死になれちゃうようないい子に想われて、雄也は今幸せなんだね。」

突然自分に振られた会話にびっくりする明日香に、最高の作り笑いを浮かべて笑いかけた。

「いつまでも仲良くね」

彼女かどうかの質問に返事はなかったものの、里菜の中では、確信に変わっていた。
皮肉をこめて、二人を祝した。
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