鏡の中のアタシ。


黙り込む雄也も、何か話さなきゃとは思っているものの、何から話せばいいのかわからなかった。

いつも心の準備をしてから里菜の家へ向かっていた。

突然目の前に現れた里菜に、ただただ驚いたのだった。

嬉しさと、困惑の狭間にいた。


ずっと会いたかった里菜が目の前にいる。


けれど、その里菜の表情は、嬉しさや悲しさではなく、どちらかというと、怒っているようにさえみえた。


それが、雄也が話しにくくなっている原因の一つでもあった。


< 200 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop