鏡の中のアタシ。
黙り込む雄也も、何か話さなきゃとは思っているものの、何から話せばいいのかわからなかった。
いつも心の準備をしてから里菜の家へ向かっていた。
突然目の前に現れた里菜に、ただただ驚いたのだった。
嬉しさと、困惑の狭間にいた。
ずっと会いたかった里菜が目の前にいる。
けれど、その里菜の表情は、嬉しさや悲しさではなく、どちらかというと、怒っているようにさえみえた。
それが、雄也が話しにくくなっている原因の一つでもあった。