鏡の中のアタシ。


「………」

雄也は、明日香の事を、なんて話そうか迷って、黙ってしまった。


「後輩で?後輩ってだけで会いに来たりまでするの?」

「いやっ、えっと…」

冷静に話す里菜に対して、雄也は、どもってしまった。


「あの日の後も会いに来たの…。」

「え?」

雄也は、思いがけない言葉を里菜の口から聞いた。

「もう雄也には関わらないでほしいって、頼まれた。」

変わらず淡々と話す里菜の言葉は、痛かったが、雄也は、その言葉のお陰で吹っ切る事ができた。


すべてを里菜に話す――。


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