鏡の中のアタシ。


「美緒チャン、落ち着いてっ」

大地が美緒をなだめる。

なかなか良いコンビだ。


「まぁ、仕方ないよ。これからは気をつける。」

里菜が冷静に切り出す。

「なにかされたらすぐに言ってこいよ?」

「うん。」

雄也が、心配そうに里菜に話し掛けると素直に里菜は、頷いた。


「里菜!?なんで冷静で入られるわけ!?―――ってソレ!!」

「美緒、マジに落ち着いて…」


冷静な里菜に美緒が言い返そうとした時、【それ】が美緒の目に入った。

1人でテンション高い美緒に対して、里菜は、呆れた顔をうかべた。

けれど、嬉しかった。

美緒が今にも泣きだしそうな顔で、喜んだから。


なぜなら、【それ】が、里菜の腕に戻っていたから。

そう、【それ】とは、ハートのブレスレット―――。


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