鏡の中のアタシ。
―――――。
「でも…アタシにはもう関係ない話だよ…」
と、雄也の話を打ち切ろうとした里菜に、雄也は、静かに【それ】を取り出した。
「里菜に、付けていて欲しい。みんなにもちゃんと紹介する。もう一度、やり直してほしい。」
雄也の真剣な気持ちが、ちゃんと里菜に届いた瞬間だった。
雄也には、笑っていてほしいと、自ら身を引いた里菜。
今雄也が、里菜を求めている。
断る理由などなかった。
小さく頷く里菜を見ると、雄也は、里菜に駆け寄り、
「もう二度と泣かせねぇ…」
キツく抱きしめながら、小さくつぶやいた。