鏡の中のアタシ。



「マジで!?」

「何考えてるのよ、あの女は!?」

麻衣子と由美は、口々に明日香の悪口を言いながら、憤りを隠せなかった。


2人の様子に、雄也と里菜は、「ははは…」と苦笑いで答えるしかなかった。



「じゃぁ、改めまして麻衣子です、よろしく♪」

散々、怒ったり笑ったりした後、里菜に手を差し出した。

「里菜です、よろしく」

里菜も手を握り返しながら、それに答えた。


「あ、あなたが里菜チャンなんだ!前はごめんね…。これからは、仲良くしようね!由美です。」

由美も、里菜に謝りながら、握手した。


みんなが認めてくれる。

祝してくれる。


里菜が求めた形がここにあった。


そんな里菜を雄也も愛おしそうに見つめていた。




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