鏡の中のアタシ。
雄也は、里菜の肩を抱いたまま、明日香を見て、低い声で一言
「帰れ。」
と、明日香を睨んだ。
「雄也さん、何で!?その女だって、騙してたんでしょ!?」
明日香は、里菜を指差しながら、懇願するようにさせんだ。
「明日香、里菜はなぁ、人を陥れたりできる女じゃねーんだよ。」
里菜を抱く腕に力がこもる。
「もう二度とオレらに関わるな。」
雄也は、最後にそぉ言うと返事も待たず、里菜を連れて部屋に入っていった。
黙ってみていた大地と美緒も、明日香に掛ける言葉などない。
そのまま、雄也に続いた。
ドアの外で、明日香が最後に何か叫んでいた気がしたが、もうどうでもいい。とそのままにした。