鏡の中のアタシ。
「…に、してもあんた顔ひどいよ。」
少し飲んで、盛り上がりも落ち着いてきた頃、美緒が鏡を差出しながら、里菜に言った。
「あ…ホントだぁ…」
鏡に見入りながら、しょげた声で里菜は、落ちる。
「里菜パンダだなっ!」
お酒がいい具合に入っている大地は、里菜を指差しながらゲラゲラ笑った。
「もぅっ、ひどいっ!」
里菜が、ムキになって大地に立ち向かう。
ポフッ
「ん?」
「顔洗ってこい」
雄也は笑いながらも、里菜にむかいタオルを投げて、洗面所を指差した。
「うん、そぉする。借りるね」
里菜は、素直にそれに従うと、洗面所へ向かった。