鏡の中のアタシ。
アタシ、キューピッド!?
「…ぶかぶかぁ」
化粧をすっかり落としてしまい、雄也からスウェットを借りると、さすがに男の子だ。
すっぽりと里菜を包み込んだ。
「可愛いじゃん♪」
「…」
雄也が素直に誉めると里菜は、ちょこんと隣に座り治して顔を赤くした。
「アタシも−!」
美緒もかなり出来上がっていて、雄也の家に来たとき用に置いてあった大地のセットアップのスウェットをうばいとると、そくささと着替えてしまった。
「俺のないじゃーん」
「へへっ♪」
半泣きな声の大地だが、顔が笑っている。
美緒に甘えられて、まんざらでもなさそうだ。
美緒は、酔っているせいもあってずっと、ニコニコしていた。