鏡の中のアタシ。
「スースースー…」
しばらくすると、大地の膝の上で寝転んでいた美緒が、規則的な寝息を立て始めた。
「ゴホン。あのー…」
すると、なぜかさっきからずっと黙ったままだった大地が、美緒を気遣いながら、雄也と里菜に改まって、話し掛けた。
「いきなり、どぉしたの?」
「変なもんでも食ったか?」
里菜と大地は、お互いと大地を交互に見て、きょとんとした。
「…この子、かわいくないっすか?」
大地は、膝で寝る美緒を指差しながら、照れた顔で聞く。
「あ、うん。美人だしモテるんだよー。」
「あー…やっぱりー…?」
里菜が、変に思いながらもそのまま答えると、大地は心底残念そうにため息をついた。