鏡の中のアタシ。
罪と罰とアタシ。
木漏れ日が射し込む並木道を2人は手をつないで歩いている。
どこに向っている訳でもない。
かわいいお店を見付けたら立ち寄って、疲れたら座る。
何の目的もなく天気のいい日曜日に手をつなぎながら街並みを歩く。
穏やかな時間が2人の間に流れている。
里菜は、ほんとによかったと感じていた。
愛されてる事が心地よく、また雄也を愛おしいと思う気持ちも、うれしかった。
ぎゅっ…
里菜がつないだ手に力を入れると、雄也は、さらに強く握り返す。
手でさえ会話をしている。
これが、好きという事で、好かれるという事だと思った。