ゼロクエスト ~第1部 旅立ち
そこには脳の代わりに拳よりも二回りほど大きめな、石の固まりのようなモノが隠されている。後から父に聞いたのだが、それは核(コア)と呼ばれるもので、人間の心臓に値するものらしい。それを破壊すればその身体は、全機能を停止するとのことだった。

実際この場にいるスケルトン・キラーを全部倒すのに、それほどの時間は要しなかった。

私はまだパーティを組んだことはなかったが、他人との連携プレイをするだけで、こんなにも楽に倒せるということに正直驚いている。弱点を知っているとはいえ、私一人だけではこれほどスムーズに倒すことなどできなかっただろう。

もっともこの程度の魔物を倒すだけで苦戦しているようでは、この先のことが思いやられるとは思うのだが。

「この先に〜魔王がいるのですね〜」

エドがいつの間にかすぐ近くに来て、上を見上げながら言った。

目の前には2階へと続く階段がある。それほど長い距離ではなく、2階の入口がここからでも見える程度の高さだった。
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