君の瞳に映る色
聞きなれた電子音で
棗は夢から目覚めた。
見ていた夢は覚えていないが
心地よい深い眠りだった
気がする。

うっすら目を開けると、
目の前が真っ白になる。

それはよく見ると
教室の蛍光灯だった。

自分の部屋でも保健室でもない。

ここは…………。

ハッとして棗は身体を起こした。

掛けられていたブレザーが
弾みで膝の上に落ちる。

ブレザーの下で
携帯がくぐもった音を立てた。
慌てて棗はポケットから
携帯を取り出す。

「もしもし」

電話の主は柊だった。
迎えに来たといわれ時計を見ると
授業が終わる時間をかなり
過ぎていた。

電話を切って辺りを見回す。
生徒会室には棗しかいなかった。
膝の上のブレザーを見ると
高槻と名札がついている。


そうだ、と記憶が蘇る。




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