君の瞳に映る色
まったく理解できないと思った。

自分の周りにいる男性は
棗の機嫌を取ることしか
考えてない。

そんな男たちを
どこか冷めた目で見ていたし、
まして男の言葉で
自分の何かを変えることなど
あり得ない。

だがさらに意外な言葉を
瑠璃は言う。


「それくらい好きだったんです」


好き…?
ますますわからず
棗は首をかしげる。

「…西園寺さんに保健室で
声をかけてもらって
すごく嬉しかったです」

瑠璃は棗の手をとって
自分の両手でぎゅっと包み込む。

その行動に棗は目を丸くした。

「お礼も言いたかったし
お話してみたいって
思ったんです」

温まった瑠璃の手から
温かい感情の色が自分の中に
入ってくるのを感じた。

憧れ、喜び、幸せ。
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