i want,


……………

呼び出し音だけが、ただ耳元で繰り返されている。
いつか途絶えることを望んだが、それは永遠に鳴り止まないのではないかと思えるほど、単調に続く。

あたしはため息をつき、あと二回鳴ったら切ろうと決心した。

結局切ったのは、六回後だったけど。

ピーッピーッと高い音が電話ボックスの中に響いていたが、あたしがテレホンカードを抜くと同時に、それはピタッと止まった。

生徒手帳にカードをしまいながら、もう一度ため息をつく。


…三学期が始まってから、ヒカルは一度も学校に来ていない。

何度かヒカルの家に電話をかけたが、出る気配は全くなかった。

誰に聞いても、ヒカルの休みの理由を知ることはできなかった。

不安なのは、何でヒカルが休みなのかじゃなく、何でヒカルと連絡がつかないのか。

ヒカルが心配だというよりも、自分が安心したかったのだ。

ヒカルに一番近いのは、ヒカルを一番知っているのは、このあたしなんだって。


「あれ、あおちゃん?」

学校の近くの電話ボックスから出たあたしを呼び止めたのは、相変わらず大人っぽい綺麗な声。

その声の方に顔を向けて、あたしは思わず笑顔になった。

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