i want,
「エリカ先輩っ!」
学校の側には町の体育館があり、エリカ先輩達はよくそこの裏にたまっていた。
そこから顔を覗かせるエリカ先輩の元に、あたしは駆け寄る。
「あ、ジャージ着てくれちょる」
「当たり前ですよー!超お気に入りですっ」
「相変わらずかわいいやつめっ!」
あたしの頭をくしゃくしゃっとするエリカ先輩に、あたしはキャハハッと笑って答えた。
「何しよんけ。今授業中じゃあや」
そんなエリカ先輩の奥から聞こえる声に、あたしは口を尖らせて言う。
「祐ちゃんいたんだ」
祐ちゃんだけじゃない、体育館裏には、何人か三年生がいた。祐ちゃんやエリカ先輩がいるから、大抵の三年生とは顔見知りだった。
「祐ちゃんに言われたくないっちゃ」
「三年は今日は午前中で終わりなんじゃ」
「ずるーいっ!エセ受験生のくせにっ」
「うっさいわ!決まっちょんじゃけえぇじゃろうが」
そんなあたし達のやりとりに、エリカ先輩が笑う。祐ちゃんもエリカ先輩も、本命の私立に推薦で受かっていた。