i want,
みど達から視線をはがし、元の位置へと戻した。

霧の様な雨が目に映ったり消えたりする。やみかけているのかもしれない。ぼんやりと眺めながら、あたしの存在もこんなものかもしれないと考える。

映ったり消えたり。
今あたし、このクラスの中から消えてる。

別にそれでもいいと思う自分と、孤独を確かに感じてる自分が並立していることに苛ついて、湿気をたっぷり吸い込んだ机にうつ伏せた。雨の香りが鼻先につく。


眠ってしまいたいと願った、その瞬間だった。


「あお」


ガラリと教室のドアが開く音と同時に、あたしを呼ぶ声が教室中に響いた。

さっきあたしが教室に入った時より確実に、教室が静まったのがわかる。

教室から消えてると感じていたあたしは、自分が呼ばれていることに一瞬気付かなかった。
でもその声の持ち主を、間違えるはずがない。

ゆっくり顔を上げる。
雨の香りが遠退く。

教室の前。ドアを開けたまま教室の後ろのあたしを見つけるその瞳を、あたしはどれだけ求めていただろう。

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