i want,
その場をなんとか丸く納めようとしたのに、垣枝が突きつけたのは一番困る質問だった。
「えっと…」
正直なところ、行きたいのはスポッチャの方だった。
小さい頃から近所の幼なじみのお兄ちゃん達と遊ぶことの多かったあたしは、必然的に女の子っぽい遊びをしてこなかった。有希もそうだけど、あたしと同じ地区の子はみんなそんな感じで。遊びといえば、外で駆け回るか、雨の日はゲームをするか。
アクセ作りなんて、実はやったことすらない。
でも。
「あたしは…アクセ、かな」
ここで男子と一緒に行くのは、何か気が引けた。というより、またみどに誤解を与えかねない。
「ふーん。したらもうしょうがないじゃ。俺らは俺ら、女子は女子で動けぇや」
そう言われると、もうどうしようもなかった。「行こや」と、垣枝は歩き始める。真依達も「それでええじゃ」とあきらめモード。
でもこれじゃ、意味がない。
「お、お昼!お化け屋敷の前に待ち合わせね!」
咄嗟に叫んだ。
垣枝は少しだけ振り向いたけど、頷くことなくまた前を向く。
…うまくいかんな。
肩を落として男子達の背中を見ながら、あたしは軽く溜め息をついた。