i want,
……………
やっぱりあたしは不器用で、ブレスレットすらまともにできなくて、途中で飽きて放置してしまった。
窓の外からざわざわと祭りの陽気が届いてる。
あたしは窓際に肘をついて、行き交う人をぼんやりと眺めていた。
「あお、もうやらんのん?」
真依があたしの作りかけのビーズの紐を持ち上げた。真依はもう半分以上出来上がってる。
「やらん。だっていっこもうまく出来んのんじゃもん」
「あお、一番簡単なやつやったのに」
「だぁからあたし不器用なんちゃ。見とる方がええよ」
真依は上手いねぇ、その綺麗な並びをなぞっていたところに、みどが口を開いた。
「…ねぇあお」
みどももう半分は出来上がってる。
「垣ってさ、あおのことだけ名前で呼ぶよね」
みどと目が合った。真依達もその話題に食いつく。
「あ、ほんまじゃあ!あたしのことも普通に上杉なんに、あおだけ『あお』じゃん!」
「ちょーなになに、怪しいし~っ」
「な…、別に意味なんかないじゃろ!ちゅーか、垣枝だけじゃないし、さととかも…」