i want,
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広島での1日目は、平和学習がメインだった。
平和公園に行ったり、資料館に行ったり、実際に被爆者の方の話を聞いたり。
基本的に個人活動だった。
正直気が楽だった。
別に完全に無視されてるわけじゃない。
話しかければ話してくれるし、話しかけられれば勿論答える。
でもそういう会話は基本事務的なものばかりで、所謂普通の会話、友達同士の会話はやっぱりない。
真依はあたしを気にしているみたいだった。
でもあんまり真依に心配をかけたくなかったから、あたしはなるべくさと達と行動する様にしていた。
思ったよりも、時間は簡単に流れていく。
案外あたしは、強いのかもしれないと思った。
…「すげーなぁ、これ」
隣でさとが呟いていた。
背の小さい卓也は、あたしとさと以上に空を仰ぐ。
原爆ドームは、ひっそりと穏やかに広島の街に建っていた。
近くで見ると、あちこち補強の痕がある。
建物なのに、何故か『生かされている』と感じた。