かんけりっ!



掠めた拳は、そのままに。


彼女は続ける。


「私も、無名のキミに興味はないもの」


なっ!?


「死んでちょうだいな」


里生の左腕が縮み、瞬間。左肘が顔面を狙う。


しゃがみ、やり過ごす。


が。


「あら、いやらしいわね」


艶っぽい声に心臓が跳ねる。


次は、……膝かよ!?


顎を狙う膝。間一髪後ろに飛び回避すれが、マズい。


この人、強い!?


「あらあら。止してよ、そんな敵意剥き出しの顔。私なんか大して強くないのよ?せいぜい缶蹴同好会相手じゃキミが限界」


「て事は僕には」


「勝てると思ってるわよ?」


髪をいじりながら彼女はあっさりとそんな事を言ってみせる。


「はっきり言って今のキミには、勝てるわ」


「……言ってくれますね。副会長」


< 263 / 358 >

この作品をシェア

pagetop