かんけりっ!
掠めた拳は、そのままに。
彼女は続ける。
「私も、無名のキミに興味はないもの」
なっ!?
「死んでちょうだいな」
里生の左腕が縮み、瞬間。左肘が顔面を狙う。
しゃがみ、やり過ごす。
が。
「あら、いやらしいわね」
艶っぽい声に心臓が跳ねる。
次は、……膝かよ!?
顎を狙う膝。間一髪後ろに飛び回避すれが、マズい。
この人、強い!?
「あらあら。止してよ、そんな敵意剥き出しの顔。私なんか大して強くないのよ?せいぜい缶蹴同好会相手じゃキミが限界」
「て事は僕には」
「勝てると思ってるわよ?」
髪をいじりながら彼女はあっさりとそんな事を言ってみせる。
「はっきり言って今のキミには、勝てるわ」
「……言ってくれますね。副会長」