かんけりっ!
「くそ!?」
体を捻り、まるで己を竜巻に見立てるかのように倒立を果たす。
地面を抉るかかと落とし。
「何ぃ!?」
……本当に使えない人だ。
軽やかに柿宮はバク転で『勇者』から距離を取る、が。
「……安らかに滅びるがいい。柿宮」
「な!?」
突然背後に現れたハレルヤ先輩に驚きを隠さない柿宮は防御もままならないまま。
「ごぁ…!!」
ハレルヤ先輩の裏拳が柿宮の脇腹にめり込んだ。
「な、…がぁ。は、ハレル……ヤ」
顔を苦悶にまみれながら、柿宮は緩慢にハレルヤ先輩の方に振り返る。
「……ハハ。やっぱりハレルヤ、先輩。強い、…な」
刹那、微かな春の風が柿宮の体をそっと揺らし。
そして彼女は糸の切れたマリオネットのように、崩れた。
「おっと」