君を愛す ただ君を……
「凛ちゃん、気にしないで平気だよ。愁平さんの『好き』は私のモノ。だけど『愛してる』は奥さんのモノなの。それは変わらない事実だから。私は平気」

アキさんがあたしににっこりと笑った

「ごめんなさい…」

なんかよくわからないけど、あたしは謝っていた

理由なんてわからない

だけどなんか、申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになった

「もうっ、何で凛ちゃんが謝ってるのよぉ!」

アキさんがあたしを抱きしめてくれる

温かい胸が、あたしを包んでくれた

「んじゃ、俺…帰るから」

お兄ちゃんが気まずそうに後頭部をぼりぼりと掻きながら、呟いた

「お世話になりました」

莱斗さんが、立ち上がると頭をさげた

「あれ? お兄ちゃん、帰るの?」

「陽菜が待ってるから」

お兄ちゃんが幸せそうに頬を持ち上げて笑うと、居間を出て行った

「私、愁君を見送ってくるから」

アキさんがあたしの肩をポンと叩いて、キッチンから廊下に出て行った

あたしはソファに座ってる莱斗さんを見て微笑んだ

「足、平気?」

「治療してもらった」

「痛い?」

「痛いよ。しばらく、バスケは休むよ。凛と一緒に居られる」

莱斗さんが両手を広げた

唇を動かすと、声を出さずに「おいで」と言った

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