君を愛す ただ君を……
昔からそうなんだ

『お前が頼りだ』とか『お前しかいないんだ』って言われ続けてきた

そう言われると、そこから逃げられなくなる

『天才』とか『才能がある』とかって言われるけど、別に持って生まれてきたわけじゃない

それなりに陰で努力してきている

それを見もしないで、「ライはいいよなあ。すぐにレギュラーとれて」なんて言われ、頼られて…

頼られるのは嫌いじゃないし、嬉しいけど

どんな状況になっても、逃げられなくなるような頼られ方は好きじゃない

たいして実力もない…実績もないときに、『凄い』とか『天才』とか言われると嬉しくて、鼻高々って感じだった

俺ってすげえだろ?って心の中で思ってきた

年齢を重ねるごとに…周りが見えてきて、もっと上手くならなくちゃ

上達しなくちゃ…そう自分のスキルをアップしようと努力し始めてからだ

他人の期待や望みを背負っていくのが、面倒になった

だけど俺にはバスケしかなくて…他に何ができるってわけでもない

まあ、勉強もできないわけじゃないし、辞めようと思えばいつでも辞められるんだろうけど

やっぱ、ここまできたら頂点を極めたいって気になる

どこが頂点で、どこが極めところなのかって、わかんないけど

学生のお遊び程度のバスケをしてきたつもりはない

プロと対等に張り合えるくらいの努力は積んできた

だからって将来の夢がプロなのか…と聞かれて、「はい」って一つ返事ができるほど心は固まってない

中途半端な俺だけど、それでもやっぱバスケは好きだし、きついけど、楽しいと思える

勝利する喜びが最高に気持ちイイ

負けると悔しくて、夜も眠れない

何がいけなかったのかと自分なりに考えて、克服しようとする

その次に待っている勝利がまた俺をバスケ好きにさせていくんだ

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