もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
あたしは左目で金髪を探す。扉には男がいるから出て行った様子はない。
「………とりあえず、連れて行こーか」
そう金髪の声がしたかと思うと、右腕が掴まれて立ち上がらされた。
―――右?!
「!?」
あたしは、突然の感覚に思わず体を震わせてしまった。
「………は?」
「っ」
ヤバい、と思った。
まさか右側に来ていたなんて……全く気配がしなかったのに。
金髪は、あたしの行動に不振に思ったみたいだ。あたしは、バレないように平静を装う。
じっとあたしを見ていた金髪は、何かに気付いたみたいにあたしの顔をのぞき込んできた。
「………お前、まさか……」