もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
ヤバッ、とギュッと目を瞑ったその刹那、バターンと扉にいた男が倒れた。
「!?」
「雪那!!」
バッと中に入ってきたのは慧斗だった。
汗だくになりながら、服は所々赤くなっている。
………慧斗、どうして……?
慧斗は、あたしを見ると、ホッと息を吐く。しかしすぐに金髪を睨みつけた。
「宝生、貴様………」
「早かったねー」
ぐいっとあたしは金髪に引っ張られて気付けば金髪の腕の中で首を羽交い締めされていた。
「………うっ」
「雪那を離せや」
「やだ」
「てめぇ……!!」
ギリッと慧斗が拳を握りしめた。