もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「この状況でどちらが不利か分かりますよね?」
慧斗の次に遅れて奏が入ってきた。
「慧斗、下は片付けた」
「あぁ………」
奏の言葉に、慧斗はニヤリと金髪と赤色に笑みを向けた。
「後はお前らだけだ」
「黒龍はやっぱつえぇな」
「あ?」
「だからムカつくんだよ」
「俺ら二人で勝てるわけないよな?」
赤色があたしの手を掴み引き寄せる。耳元でシャキンと音がした。
「っ宝生!!」
「ほんっと君ら強いねー」
どうしてかな?
どうして君らはそんなに強い?
夜しか活動しないのに。
「君らがいなければ俺達が一番だったのにさー」
突然現れた黒龍に一番かっさらわれて、ムカつかない訳がない。