もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
どうしてあたしは叩かれた?
どうして慧斗はそんな怒るの?
あたしの中でプツンと何かがキレた。
「………あたしの勝手でしょ」
「あ?何だと?」
睨んでくる慧斗は鬼よりも怖い。
また叩かれるかと思ったけど、あたしも言いたいことがあった。
「あたしにはあたしのやりたいことがあるの!っ」
叫んだ瞬間、左目に激痛が走って左目を瞑る。
幸い、慧斗は気付いていない。
「だから、携帯切ったと?」
「別にもう連絡する必要ないと思ったから!」
確か、奢ってもらった対価でここにきた。対価はもう払ったし、慧斗の家に連れて行かれたのも慧斗が勝手にしたことだ。
だからあたしは本来の生活に戻る。
それで良かったはずなのに。