もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
弱々しい声で慧斗はあたしの肩に額を押し当てた。
「………あたしは……」
ダメだ。言葉が出てこない。
あたしは一体どうすればいいの?
「…………慧斗」
「あぁ」
「あたしは、前みたいな生活がしたい」
「…………」
「自由に綺麗な景色を探す旅に出る毎日であたしは、十分だった」
慧斗に出会ってから180度変わってしまったけど。
ぎゅっと慧斗の手に力が入った。まるで離さない、戻さない、そう言ってるみたいだった。
「…………慧斗は、あたしをどうしたいの?」
「ずっと一緒にいたいだけだ」
「……あたしは、……」
「お前が、前の生活がいいならそれでもいい……だけど、俺も一緒だ」