もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「きれー……」
そして中央には、大きな湖があった。
半径5メートルくらいは草以外は何も生えていない。木々もこの場所を敬遠しているみたいに回りを遠巻きに繁っている。
なんて神秘的なのだろう。
あたしは、一歩、一歩と湖に歩を進める。透明感のある水面は覗けば底が見えるんじゃないかってくらいに綺麗で、魚が気持ち良さそうに泳いでいる。
あたしは、湖の水辺に腰を下ろす。足を抱えて、じっと水面を眺める。
そっと手を伸ばすと冷たい水が手に触れる。パシャパシャと遊ばせ、しばらく何をするなく同じことを繰り返していた。
「………いっそのこと時間なんて止まれば良いのにな……」
ポツリと呟く。
時間なんてなくなっちゃえばいいのに。