もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。
「そこまで常識ねぇ奴じゃねえ」
まるであたしの心を呼んだかのように慧斗ににらまれる。
ドアをノックすると、一呼吸後に入りなさいと返事が来る。
それから慧斗がドアを開けて中に入る。その後に続きながらあたしは慧斗のお父さんの視線を浴びる。
「そのお嬢さんを家に住まわせることだが」
「却下されても住まわせる」
「否、別にいい。お前の好きにしなさい―――だが、ただで住まわせる訳にはいかない」
それはそうだ。
あたしだってそんなつもりはない。学校にも行ってないし、家事の手伝いなりなんなりする。………ってあたし住む気満々みたい。
「なんだよ」
「お嬢さん、名前は?」
「………雪那、です」