もし明日が見えなくなっても切ないほどにキミを想う。



休み時間だから廊下はざわついている。
見知らぬあたし達に三年生は、じっと見てくる人もいた。


5組は、運良くドアも開いていて、入り口から、そろそろと覗き込んでみる。


――――いた。


教室の教壇近くにいる慧斗をみつけた。その周りには、奏、遠矢、神楽もいる。


でも、なんだか慧斗の雰囲気が違うような気がする。
まるで初めて会った時みたい。
だけど、怖さは感じられない。


「うわー、やっぱり怖いー」

「帰ろうよー」

「どこが怖いの?」


二人にあたしは首を傾ける。


「怖いよっなんて言うか、近寄るな的な!!」


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