金髪の君*完結
「いないかぁ…」
木から体を離し、冬に向け枯れ始めている桜の木を見上げた。
「--クシュッ!」
くしゃみをした私の体は鳥肌が立ち、寒さで小刻みに震えている。
「---帰ろう…」
体を抱え込み、渡り廊下に向かって歩き出そうと見上げていた視線を下に向けると
「あれ…?」
桜の木の後ろに五月つつじがあり、その影にベンチが置いてあることに気付いた。
--まさかね?
ヒールの音をたてないようにゆっくりとベンチに近づいた。
五月つつじの横を通り、ベンチを回り込むと
「フフッ…」
ベンチには彼の姿が。