ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 その時、玄関の戸が開閉する音が聞こえ、


「隆治ぃ?居るのー?」


 まどかさんの声が廊下に響き渡った。


「有坂!まどかをこの部屋に入れるな。」


 蔦山さんが、画面を見たまま言い、俺は即部屋の出口へ行きドアノブに手を伸ばしたが、無情にもドアは向こう側から開かれ、俺の右手がドアノブを掴むのを阻止された。


 目の前にまどかさんが居て、俺は身体をほんの少し仰け反らせて立ち止まり、蔦山さんの方を振り返った。


 蔦山さんはパソコンに向かったままだが、多分この状況に気付いているはず。


 蔦山さんの背中が『追い払え』と静かに強迫していた。


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