ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 残る力を振り絞り、なんとか俺は身体を半回転させ仰向けにし、上体はベッドに横たわったまま右手に持っていた銃をそいつに向かって両手で構えた。


 そいつが再び一歩でも俺に近付くなら、ためらわず撃つつもりだった。


 が、そんな俺の応戦意思が伝わったのか、男は素早い動きで開け放たれた窓から脱出した。


 俺の部屋は二階だったが、飛び降りたところで負傷する程の高さじゃない。


 不意に訪れた招かれざる客は、無事目的の物を手に入れ逃げおおせた訳だ。


「っくしょぉ~。」


 俺は苦々しく呟き、前方に銃を構えていた両手をだらんと身体の両サイドに落とした。


< 193 / 463 >

この作品をシェア

pagetop