ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「俺達は…あいにく、お前が思ってるようなテロ組織じゃない。だが、あの事件を世間に女、子どもの殺害をもためらわない、非情なテロリストの仕業だと思い込ませる必要があった。筋書きはこうだ。さゆりも一緒に殺害するつもりが、間抜けな仲間の一人が失敗し、さゆりは運よく命拾いする。お前は見事にその役割を果たしてくれた。礼を言うよ。」


「なんだよそれ…さっぱりわかんねぇよ。ちゃんと説明しろ!」


「それ以上は話せない。言えないんだよ、皆人。」


 そう呟くように言った兄貴の目が悲しげに見えたのは気のせいだろうか…。


 恐ろしく口の堅い兄貴に、これ以上問い詰めても無駄なのは明らかだった。


 俺はそのまま口をつぐんだ。


< 208 / 463 >

この作品をシェア

pagetop