ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「嫌だ…めんどくさい。」


 俺は不機嫌に言い放った。


「愛はお金で買えないんだよ。」


 その言葉、何百回と聞きました。


「溜まったもん出せりゃ、それでいい。愛なんていらない。」


 そして何百回も俺、こう答えたはず…


 まどかさんが深い失意の溜息をついた時、玄関のドアが開く音が響き、蔦山さんがダイニングへ入って来た。


「お疲れです。」


 蔦山さんは、俺を見て「ん…」と無愛想に答え、俺にコンビニの袋を差し出した。


 俺はそのビニール袋の持ち手を左右に広げ、中身を確認した。


「ありがとうございます。」


 愛しの唐揚弁当に、じゃなく蔦山さんに心から感謝した。


 まどかさんが、ハンバーグ半分とポテトサラダを、紙皿にのせてラップし、唐揚弁当の上に置くようにして袋に入れてくれた。


 俺はそれを、散らかった俺の部屋へ持ち帰り、一人で食べた。








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