ロシアンルーレット【コミカルアクション】
 そんな彼女を眺めつつ、何気にレジカウンターに目をやると、例の筆談用のスケッチブックが開いた状態で無防備に置かれていた。


 俺は彼女を気にしながらそっと近付き、俺の方からは上下逆さになっているスケッチブックを、読みやすいようにそっと180度回転させるように滑らせた。


 彼女はそんな俺に気付いてない。


 俺は彼女の様子を窺いながら、用心深くその筆談を盗み見た。


『あの男の人、絶対ノアちゃんのこと好きだよね?!』


『誰のこと?』


『ほら、背の高い。この前1万円で花束作らせて、ノアちゃんにそのままくれたじゃない』


 どうやら…俺の話?!


 あの女、ノアっていうんだ。


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