治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
喋る途中に頭を叩いたせいか……どうやら舌を噛んだらしい。
口元を押さえて痛みをこらえる変態を無視して進む。
あの婦人に言われた通り警察署はすぐそこにあった。
オレンジの屋根で大きな建物。一見、ホテルのようにも見えたが、中に入れば制服できめた人たちがいたので安心した。
さて、どうして伝えようかと思ったが。
「すみません。実は昨日、レルムの村からここまで来る途中に盗賊に襲われまして」
考えても始まらないと受け付けにいる方にいきさつを話してみた。
がたいが良いボディーガードめいた男性。
むすっ、とした感じだが、私が話しかけるなりに顔を崩した。
「被害者か……?なら、詳しく話しを」
「あ、いえ、被害者というか。襲われそうになったので、ぶちのめし……失礼、倒したと言いますか。今、その盗賊たち森の中で動けなくなっているんで、捕まえにいってもらえませんか」