治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん
説明がきちんとまとまらなくとも、警察官はそうかと話しを聞いてくれた。
「なら、君は怪我とかはないのだな。盗られたものも」
「はい、大丈夫です」
「盗賊の数は?捕まえたと言ったがどこに」
「数、は……十六、七だったかな。捕まえた場所はここから南下した森に。半日も歩かない場所に閉じ込めています。
あ、夜の獣とか言っていました」
「夜の獣……、ああ、はいはい」
何かを思い出したような素振りで、警察官は紙の束を出した。
そこから一枚だけ紙を取り出し。
「そいつら、お尋ねものでな。もしも君たちが言うことが本当ならば、報奨金が出るんだが」
出された紙には。
夜の獣。盗賊団。
被害者十八名。
捕まえし者には――
「に、二万円っ」
がっつりと私がくいついたのはそこだった。