治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん


燃えていく心。
そんな心に水差しなど聞くわけがなく。


捕まえる気満々だった。


お尋ねものの紙を片手に警察署を出る。


「ユリウス、やめよう。大人しく二人であまーい一時を過ごそう」


ついてくる人はことある度にそう言うが、やめる気など微塵もない。


頭の中は、もう三百万を手にした私の姿だ。


こちらにはシブリールさんという切り札がある。


魔術を使えば、私に疲れが出てくるというマイナスはあるが、そんなの三百万円といなくなった人たちに比べれば造作もない。


それに、これはチャンスでもあった。


「ラグナロク一座って、確か一人はアフロディーテの魔女がいますよね」


「………まあ、ね」


「なら、そのアフロディーテが持つ魔導書にあなたと離れられる方法があるかもしれませんよ」


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